オリックスが延長戦の驚異的な猛攻で、ついに「ブラックサンデー」からの脱却を果たした。

両チーム無得点の10回2死二、三塁。大城が決勝の左越え2点適時二塁打を放つなど、4連続長打が飛び出した。2四球を挟み、満塁で後藤が三塁打。とどめは主将福田の右中間を破る三塁打。1イニング7長打で9点をたたき出した。9回に代走を送られた吉田正、故障中のロメロら得点源を欠いた中で打線が爆発。西村監督は「野手も一生懸命やっている。みんなでつないで、素晴らしい攻撃をしてくれた」とたたえた。

プロ野球タイ記録に並んだ。延長10回に小田、安達、後藤、福田の4人が三塁打を放った。これは1リーグ制時代の1947年8月16日に巨人が阪急戦で記録した以来72年ぶりの快挙。指揮官は「すごい。三塁打はなかなか出ない」と目を丸くした。昨年6月17日DeNA戦の7回にパ・リーグタイ記録の1イニング3三塁打を放った中の1人で、この日4本目を打った福田は「打席に入る時に記録はわかっていました。(三塁打は)狙ってないです。たまたまです」と語った。

今季の日曜日は2分けを挟んで10連敗中だった。13試合目にして初勝利。西村監督は「たまたまの結果。どの曜日も同じ気持ちで戦っていかないと」と冷静だった。広島戦は昨季から6連勝で、今季初の同一カード3連勝。交流戦も残り1試合を残し2位に浮上した。暗黒の日曜日から脱却し、逆襲ロードを突き進む。【古財稜明】