オリックスへトレードで移籍する中日松井雅人捕手(31)、松井佑介外野手(31)、スティーブン・モヤ外野手(27)が発表から一夜明けた1日、ナゴヤ球場を訪れ、伊東ヘッドコーチ、赤堀投手コーチら首脳陣にあいさつした。投手練習や自主練習に来た選手たちとも言葉を交わした。

中日とオリックスは前日6月30日に緊急トレードを発表。オリックス松葉貴大投手(28)と武田健吾外野手(25)と、中日松井雅、松井佑の2対2に加え、モヤが金銭トレードで移籍することが決まった

モヤはあいさつ後にマシンなどを相手に打撃練習。「1年半前に日本に来る機会を作ってくれた中日に感謝している。新しい環境に早く慣れて、オリックスを助けられるようにしたい」と、中日への感謝を口にした。

中日は88年に2軍にいたラルフ・ブライアントを近鉄(現オリックス)へ金銭トレードで譲渡。そのブライアントはシーズン途中の移籍ながら34本塁打を放ち、翌年には本塁打王にも輝き、リーグ優勝に貢献した。「そういった人がいたことは聞いている。彼と同じ成績を残せるかはわからない。でも自分の力を最大限に出したい」。身長201センチの球界最長身スラッガーは、新天地での飛躍を誓っていた。

▽中日伊東ヘッドコーチ「お互いの球団が潤えるよう、必要とされる選手でまとまった。松葉はゲームを作れる投手。(ロッテ時代に)苦しめられた。先発が向いているんじゃないか。(武田は)三拍子そろっている。試合に出れば、そこそこ数字を残せるのでは」

▽中日松井雅「昨日(6月30日)の試合後に言われた。複雑な気持ちもあるがプロ野球選手である以上、あり得ること。中日で10年間やらしてもらい感謝している。オリックスの1軍で活躍して恩返ししたい」

▽中日松井佑「昨日の夕方に言われた。突然で戸惑いはある。チームは変わるが野球は変わらない。(地元の大阪に戻るのは)いい意味で良かった。(同学年の)T-岡田、安達らもいる。(松井)雅人もいるので、やりやすい環境だと思う」