「マイナビオールスターゲーム2019」の監督推薦による出場選手が1日、発表され、阪神青柳晃洋投手(25)が初選出された。

「すごいうれしいですし、本当に光栄なことなので、僕自身初めて出させていただきますし、すごく楽しんでやりたいなと思います」と喜んだ。青柳自身、子どもの頃にテレビで見たオールスターゲームに夢を与えてもらった。中でも印象に残っているのは、阪神藤川とカブレラ(当時西武)の対戦。「やっぱり球児さんとカブレラの対決は、本当に記憶に残ってます。本当にプロってすごいんだなっていうのを、(自分が)小さかったんですけど思いましたね」。06年神宮球場で行われたオールスター第1戦で、藤川は打席に立ったカブレラに直球勝負を宣言。全球直球を投げ込み、最後は153キロ直球で空振り三振に打ち取った。オールスターの名場面の1つになったこの勝負は、多くの人の心に残り、青柳もその1人だった。そんな憧れの藤川とともに、監督推薦で選出された。「テレビで見ていた球児さんとこうやってオールスターに出られるのは、本当に光栄なことなのでうれしいです」。

青柳の特長は、サイドとアンダーの中間から投げ込む「クオータースロー」。球界でも珍しい独特な投げ方だ。プロ4年目で今季はここまで自己最多の5勝。阪神ファンにはおなじみの投法だが、今回は全国のプロ野球ファン、全国の子どもたちも注目する。「僕は全国的にもそうですけど、子どもに影響を与えられたら、すごくいいなと思う。やっぱりこういう投げ方がいないので。こういう投げ方でもプロとしてやっていけるというか、こういうピッチャー、こういうスタイルもありなんだよっていうのを、全国に阪神ファンじゃない人にも見てもらって、影響を1人でも与えられたらいいなと思いますね」。青柳の姿を見て「クオータースロー」に憧れる子どもたちが増えるかもしれない。

対戦してみたい選手は西武山川。「ホームラン数トップですし、すごいバッター。僕の中でも右バッターを得意としている中で、球界を代表する右バッターなので、対戦したいなと思います」。クオータースローから繰り出す球で、西武山川を空振り三振-。今度は青柳が、子どもたちに夢を与える番だ。