日刊スポーツのネット連動企画「リクエスト制度」。今回は「もうすぐ夏の高校野球が始まります! 甲子園優勝選手たちが高校生の時にやっていた練習、もしくはルーティンがあったら知りたいです!」というベルたそさんの依頼にこたえました。

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大阪桐蔭出身の阪神藤浪晋太郎投手(25)は、高校3年時の12年に史上7校目の甲子園春夏連覇を達成した。「ルーティンはあまり好きではないので、今はやっていないのですが」と話しながらも、大会期間中のルーティンを教えてくれた。

試合前夜は1つのハンガーにユニホームとアンダーシャツから靴下まで、着用する全てを一緒にかける。「忘れ物をしたくないので」と理にかなったルーティンだ。そして宿舎のベッドをきれいに整え、赤いスパッツを着用し、聖地での試合に向かっていたという。

大阪桐蔭には、歴代の選手たちが経験した伝統の練習がある。夏の大会直前の5、6月にかけて数週間にわたり行われる「追い込み練習」。長袖のシャツにジャンパーを着て、その上にグラウンドコートを着込み、何周も走り続ける。想像しただけでも暑い…。藤浪ですら「フラフラになるぐらいでした。今思い出しても、もうやりたくないです…」と話す過酷な期間だ。

そこまで追い込めたからこそ、暑い夏の偉業にたどり着けたのかもしれない。藤浪は「そのおかげか、甲子園を暑いとは思いませんでした」と振り返る。

昨年、大阪桐蔭は史上初の2度目の甲子園春夏連覇を達成した。中日根尾、ロッテ藤原らももちろん「追い込み練習」を乗り越えた。そういえば昨夏の北大阪大会で、藤原は「暑ければ暑いほど、桐蔭に有利だと思っています」と話していた。歴代のTOIN戦士たちは想像を超える猛練習を、頂点への体力と自信に変えていた。【磯綾乃】

◆日刊スポーツではネットと連動した企画を2つ実施中。「リクエスト制度」では担当記者に取材してきてほしい話をホームページで募集しています。また「みんなの総選挙」では現在、「球団マスコット総選挙~セ・リーグ編」の投票受け付け中。URLはこちら。 https://q.nikkansports.com/u/a/quiz/4412