工藤政権初の10連勝は3度目の挑戦でもならなかった。ソフトバンクがオリックスに逆転負けした。

試合後、工藤公康監督(56)は「私のミスです」と悔しさを隠せなかった。「(松本が)いい投球をしてくれて、何とか勝たしてあげたいと思って。つなぐことも考えたんですが…」。7回まで2安打無失点の先発松本を8回も続投させた。2死から代打後藤に四球を与え、宗に右二塁打を許し二、三塁。1番福田を迎え、左の嘉弥真に交代させた。

福田の打球は中堅への低いライナー。中堅手釜元が懸命に前進したが、グラブの数センチ前でワンバウンド。工藤監督がリクエストを要求したが、判定は変わらず同点2点適時打。代わった椎野がマレーロに中越え3点適時二塁打を浴び、8回に5点を失う逆転負けとなった。

松本が8イニング目を投げるのはプロ初だった。工藤監督は「乗り越えさせてあげられなかった」と、14年ドラフト1位右腕の成長を期待しての続投でもあった。松本は「8回もまだいける感じだった。(後藤への四球は)制球できなかった。今日(7日)みたいな投球だったら、これからも結果が出る。今後に見えてきたものもある」と、悔しさの中にも、次回以降への手応えをつかんだ。

工藤ホークスにとっては17年、18年、そして今回と3年連続で10連勝の壁は厚かった。だが9連勝で2位以下を一気に突き放した。8日からは西武と球宴前最後の3連戦。勢いを落とさないまま前半戦を乗り切る。【石橋隆雄】