日本ハムが前半戦最終戦を守乱で落とした。ロッテ14回戦(ZOZOマリン)は今季ワーストの1試合4失策で試合の流れを手放し、打線も振るわず今季4度目の0封負けで節目を飾れなかった。

故障者が続出するなど波に乗れなかった前半戦だが、41勝39敗4分けと貯金2の2位、首位ソフトバンクとは7ゲーム差で折り返した。

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勝って締めたかった前半戦ラストは、締まらない内容で完敗した。日本ハムが決勝点を与えた起点は、デジャヴ(既視感)のようなプレーだった。2回先頭のレアードは平凡な三ゴロも、三塁手の杉谷が悪送球。一塁手の清宮もカバーできず、記録は杉谷の失策で無死二塁。続く清田の一ゴロで1死三塁となり、角中に先制犠飛を打たれた。無安打で献上した先制点が、試合の展開を重くした。

1回裏の守備に入る前から、守乱の予感は漂っていた。イニング間に内野手が行うボール回し。一塁手の清宮からゴロを送られた杉谷が一塁へ送球したが、ここでも悪送球。清宮が止めきれなかったボールはカメラマン席へ飛び込んでいた。初回先頭の荻野の三ゴロはきっちりさばいたが、2回先頭では不用意なプレーが再現され、先発村田の足を引っ張ってしまった。

他にも4回の谷口は送球ミスを犯して失点につながり、同じく4回の清水、そして5回の清宮は邪飛を落球。1試合4失策は今季ワースト。チームでは14年8月9日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来、5年ぶりの珍事で前半戦は連敗フィニッシュに。栗山監督は「すいません…すいません。ちゃんとやっていきます」と頭を下げた。

前半戦はエース上沢が故障離脱するなど、主力に故障者が続出。その中でショートスターターなどの新戦術や大胆な守備シフトなども駆使して貯金2の2位でターンした。首位とは7差だが、優勝をあきらめる数字ではない。指揮官は「みんなが一生懸命やってくれた。苦しむ中でも、そういう状態で後半戦にいける」。この日、うみは出し切ったはずだ。逆転Vだけを目指して、後半戦を駆け抜ける。【木下大輔】