日本ハム栗山英樹監督(58)が後半戦で巻き返しを期す清宮幸太郎内野手(20)へ、げきを飛ばした。14日、福岡・筑後のソフトバンク2軍施設で全体練習を視察した指揮官は「(清宮)幸太郎も球宴で村上とか見ていただろう。タイプが違うけど、2年目であれだけ変化球に対応できていて、軸もぶれないスイングができているのは、誰の目にも明らか」とひのき舞台で存在感を見せた同学年のライバルを引き合いに、逆転Vへ欠かせない若き大砲の覚醒へハッパを掛けた。

10日ロッテ戦(ZOZOマリン)の試合後に、栗山監督は清宮と膝をつき合わせていた。25打席連続無安打、その間に17三振。不振のまま前半戦を終えた清宮に「オールスターに出てくる選手が、どんなアプローチをしているのか。結果が残る選手には理由がある。この時間を、どう生かせるか」と球宴をチェックするよう伝えていた。

打ち取られ方やファウルの仕方、空振りの仕方や見逃し方。一流が集う祭典は、打撃のお手本となる選手ばかり。しっかりチェックした清宮が印象に残ったのは「やっぱり、ホームラン。原口さんはすごかった」。スラッガーの本能も刺激されていた。

15日から7差を追う首位ソフトバンクとの直接対決で後半戦がスタートする。「まだまだ巻き返せると思っている。ここから違う自分を見せられたら。やっぱり打撃で、チームに貢献したい」と力強く言った清宮にとっても、勝負の後半戦が始まる。我慢強く復調を待つ指揮官の思いに応えることが、チームの勝利にも直結する。【木下大輔】