横浜スタジアムが、まるでエイサー祭りの会場と化した。試合後に大音量で流れる伊禮(いれい)俊一の「ハイサイ! 沖縄ぬちゅらかーぎー」。今にも指笛が聞こえてきそうな雰囲気の中、沖縄出身のDeNA平良拳太郎投手が自身の登場曲に乗って、お立ち台に上がった。

恥ずかしがり屋の24歳。軽いあいさつの意味である「ハイサイ」とは、もちろん言わず「(伊藤)光さんのリードにしっかり投げることができた。右、左両サイドに投げ分けられた。これからも頑張ります」と真面目に答えた。

中日打線を「めんそーれ」と言わんばかりに翻弄(ほんろう)した。右打者には外角へスライダーを中心に集め、左打者には大きく沈むシンカーも有効だった。二塁を許したのは初回だけ。散発3安打無失点で今季2勝目を挙げ、竜の連勝を8で止めた。

球宴休みを使い、地元に帰省した。北山高時代の野球部の仲間、後輩らとバーベキューで盛り上がった。1泊2日と限られた時間だったが、「すごくいい時間。英気を養えて。泡盛も少し飲みました。これからも頑張って、地元に恩返しをしたい」。島人(しまんちゅ)の星を目指し、たくさんの白星を積み上げていく。【栗田尚樹】