中日は6年ぶりの神宮勝ち越しがお預けとなった。

先発の笠原祥太郎投手(24)が、3回6安打5失点KOの大誤算。味方が初回に1点先制も、序盤から制球が定まない左腕はその裏にバレンティンに同点犠飛を許した。2回は1死満塁から広岡に右前適時打、山田哲は押し出し四球など一挙3点を失った。3回にも村上に23号ソロを献上した。

チームにとってはヤクルト戦の敵地7連勝、13年以来の同敵地勝ち越しが懸かった一戦。序盤で試合を作れず2敗目を喫した笠原はガックリと肩を落とした。「全体的に高めに浮いた球を捉えられた。修正しきれなかった。球がいかなかったのは力んだからかも。次は落ち着いて、リリースポイントで力を込められるようにするのが課題です」。初の開幕投手を務めた今季は7試合に先発。その全てで100球、7回の壁を破れず、もがいている。

チームにとっての鬼門返上は16日からのヤクルト3連戦(神宮)に先送りとなった。与田監督は「笠原は球が高く、制球も悪かった全体的に投げられていなかった」と冷静に分析した。6日からは9ゲーム差ある首位巨人をナゴヤドームに迎える。本拠地3連戦が8月反攻のカギを握る。【伊東大介】