日本ハムが22日、ロッテ24回戦(ZOZOマリン)に敗れてクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が完全消滅した。

7月までは首位に0・5差と優勝争いを繰り広げたが、8月以降に大型連敗を繰り返して失速。この日の敗戦で5位以下となることが確定した。就任8年目で2年ぶり3度目となるBクラスが決まった栗山英樹監督(58)は試合後、ファンと選手に謝罪した。

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日本一だけを目指した戦いが、終わった。ロッテ戦の試合中だった午後4時52分。3位楽天が首位西武を下した瞬間に、わずかに残っていたCS進出の可能性は完全に消えた。試合も今季14度目の0封負けで、今季の5位以下が確定した。栗山監督は試合後、率直な心境を明かした。

栗山監督 本当に、本当に申し訳ないです。これで完全に目標に届かないのは事実。自分がやらなければいけないことを、選手やファンのためにできなかったのも事実。ただ、ひたすら、申し訳ないです。

非情で、厳しい現実を直視し、自らを責め、選手やファンに謝罪した。

前例にとらわれない、果敢な戦いぶりも結果にはつながらなかった。先発投手を3イニング前後で起用し、第2先発につなぐショートスターターの採用。守備面ではデータ重視の極端なシフトも敷いた。「今年、とにかく日本一になるために、いろんなことを工夫しながらやったつもりだったけど、選手たちに嫌な思いや大変な思いもさせた」。現有戦力のポテンシャルを最大限に引き出すために用いた新戦術だったが、結果には結びつかなかった。

戦力も最後までベスト布陣が整わなかった。開幕前に先発の軸の1人として計算していたマルティネスが故障離脱し、シーズンを棒に振った。6月には開幕投手・上沢が打球を左膝に直撃させて骨折し、戦列から離れた。新加入の王柏融も前半戦からコンディションが安定せず、7月末までは首位と0・5差の2位と踏ん張ったが、勝負の夏場に息切れした。

球団と栗山監督は1年契約を結んでいる。来季去就について、指揮官、吉村GMとも「シーズンが終わってから」と話すにとどめた。まだ4試合を残している。来季へつながる戦いを見せて、今季を締めくくりたい。【木下大輔】