横浜商大(神奈川2位)の186センチ右腕・飯田琉斗投手(2年=向上)が最後に乱れ、武蔵大(首都2位)に1-6で敗れた。

0-2とされ、なおも無死一、三塁のピンチでリリーフ。不運な内野安打で1点を追加されるも、146キロ~149キロの剛速球で押し、最少失点でしのぐと、6回から8回は無失点で踏ん張った。井樋秀則監督(56)は「何とか我慢して投げてくれた」と話した。

登板直後、粟田千宙捕手(1年=愛工大名電)が頭部死球で退場。さらに9回、浅賀雅人捕手(3年=日大山形)が走者と交錯し、負傷退場となった。西ノ坊廉太郎捕手(1年=日大高)が急きょマスクをかぶったが、そこで飯田が連続四球、適時打と崩れた。

「捕手が2度も交代したのは初めての経験です」と飯田。「ただ、自分が未熟でした。西ノ坊はまだ1年生。自分が引っ張らなければいけないところ、逆に足を引っ張ってしまい申し訳ない」と神妙に話した。

上位大会で逸材の片りんを見せたが「まだ体と心が一致したボールがいっていない。しっかり鍛えたい」と納得した様子はない。「佐々木総監督の教えでもありますし、直球で押すスタイルなので少しでも体を大きく見せたい」と、本格派投手でも少なくなりつつあるワインドアップで投げ込む。154キロを投げたこともある大学2年生の今後に注目だ。【金子真仁】