関大が神宮切符を手にした。2勝して勝ち上がってきた天理大を、森翔平投手(4年=鳥取商)が1失点完投した。

関西学生リーグの王者が貫禄を示した。リーグ戦終盤に投手陣を支えた左腕・森がこの日も奮闘。1-0の9回に貴重な2点をもらい、最終回に1点返されたが反撃を断った。

最速149キロ左腕は「勝ててうれしい。先を見ず1人1人抑えようという気持ちだった。走者を背負っても8回までは点を取られず粘れたのはよかったです」と笑顔で振り返った。調子を落としたリーグMVPの高野脩汰投手(3年=出雲商)の分も大奮闘。勝った方がリーグ優勝する近大戦に続き、先輩左腕が大役を果たした。

2年ぶりの神宮行きを決めた早瀬万豊監督(61)は「天理大はオープン戦でもやっていて、いいチームと分かっていた。厳しい試合は覚悟していた。森が本当によく投げてくれた。殊勲です」と手放しで絶賛。近大戦の直前、森に投球プレートを踏む位置を一塁側に変えるようアドバイス。効果的な指導も実った。

同監督は大声援にも感謝。「日本一のスタンド(応援席の生徒)と一緒に神宮に行けるのがうれしい。みんなに東京の風景を見てもらいたい」と喜んだ。