中日ドラフト1位東邦・石川昂弥(たかや)内野手(18)が1月の入寮に合わせ、オリジナルバットを作ることが4日、分かった。高校日本代表時に使った木製バットに、エンゼルス大谷型、広島鈴木型の長所を取り入れたハイブリッドモデルを作り上げる。

「いろいろなバットを使ってみたい」と話していた石川が選んだのは、日本人スラッガーを代表する2人だった。今月中旬に石川の元に2つのバットが届く。大リーグのエンゼルスで活躍する大谷翔平モデルの黒バット、そして侍ジャパンの主砲、広島鈴木モデルのバットだ。「大谷モデルは900グラムでトップバランスのグリップが細いタイプ、鈴木モデルはグリップの太い手元バランスの920グラムです。鈴木モデルは振りぬきがいいのが特徴です。その2本に、現在使っているタイプを交え、石川君から意見を聞いて微調整します」とアシックスの担当者は説明する。大谷も鈴木も、アシックスのアドバイザリースタッフ。同じメーカーのバットを使う縁が生んだコラボだ。

重さ、長さ、バランス。現在も東邦を中心に練習を続ける石川が、それぞれのバットを使いながら、オリジナルモデルへの意見交換を重ねていく。そして、石川の好みを反映させたハイブリッドモデルへと集約していくことになる。新兵器の完成は1月初旬予定。竜のドラ1は、ニューウエポンを手に合宿所「昇竜館」入りし、目標のジャパン主砲への第1歩を刻む。【伊東大介】

○…石川のスパイク、グラブもアシックス社が手がける。スパイクは阪神近本、西武金子のセ、パ盗塁王と同じソールを使ったプロタイプの快速モデルを制作中。グラブは現在使用するタイプを約5ミリほど大きくした石川オリジナル内野手モデルを制作している。ともに完成は12月下旬になる見込み。ラグビーW杯優勝の南アフリカのジャージーもアシックス社製。世界にとどろいたマークを石川は身にまとう。