“ドラゴンボール”で先発ローテをつかみ取る。巨人ドラフト2位のJR東日本・太田龍投手(20=れいめい)が都内のホテルで入団交渉し、契約金7000万円、年俸1200万円で仮契約。背番号は「33」に決まった。「エースの菅野さんのように大事な場面で投げて、信頼される投手になりたいです」と決意を込めた。

担当の織田スカウトを「ひかれました」と魅了したのが、身長190センチから投げ込む最速153キロの速球だ。高校時代には、名前の龍とかけ「ドラゴンボール」とも言われた武器。「(漫画は)読んだことないです」と苦笑したが、走り込み、ウエートトレなどで社会人3年間で体重は5キロ増の93キロ、球速は4キロ増の153キロに進化した。

高校時代はオリックス山本、ヤクルト梅野、阪神浜地とともに「九州四天王」と呼ばれた。山本は代表入りし、梅野、浜地も1軍で初勝利を達成。「少しでも早く追いつき、追い越せるように」と力を込めた。球速5キロ以上アップ、ヤクルト山田哲との対戦、代表入りと数ある願いを神龍(シェンロン)ではなく、右腕でかなえる。【久保賢吾】