広島佐々岡真司監督が秘蔵っ子の遠藤、山口に開幕ローテーション奪取指令を出した。

20日に宮崎・日南の秋季キャンプを打ち上げ、目立った選手について、ともに高卒で来季3年目を迎える両右腕の名を挙げた。「投手で先発枠に入ってほしいというのが遠藤、山口。2人が先発争いに入ってくれば、いい刺激になってくるだろうし、競争をした中で5、6枚目をしっかり勝ち取ってほしい」。

遠藤は今季中継ぎとしてブレーク。高卒2年目ながら34試合に登板し、1勝1敗、1セーブ、6ホールド、防御率3・16と奮起した。シーズン終了後に先発転向を志願。今キャンプではブルペン、紅白戦を含め、チームトップの1068球を投げ込み、先発への意欲を体現した。「多く投げるのが目標だった。持っているものをアピールできた。1つ前進できた」。今秋から2段モーションに挑戦中の山口もキャンプ中に947球投じた。「(遠藤)淳志と競い合っていけたら」と闘志を燃やした。

◆広島の来季先発ローテ予想 エース大瀬良と2年連続2桁勝利のジョンソンは確定。床田、九里、野村が控える。そこにドラフト1位の明大・森下暢仁投手(22)、今季プロ初完投のアドゥワ、17年に15勝した薮田、高卒2年目の遠藤と山口らが開幕ローテ入りを狙う。今年は左右2人の大黒柱以外の先発でわずか24勝だっただけに、中継ぎとともに先発の再建も佐々岡広島の課題といえる。