静岡高のエースとして、今夏の甲子園に出場した松下静(じょう)投手(3年)が4日、東京新大学野球連盟の強豪・創価大法学部にスポーツ推薦で合格した。今年5月に練習参加するなど、最も望んでいた先への進学を決め「1年から戦力になり、チームの全国制覇に貢献できるように頑張りたい」と抱負を語った。

今年の夏前までは、投手陣の中で2、3番手の位置にいた。昨年11月には右肘の疲労骨折で手術をするなど、苦しんだ。それでも、最後の夏に向けて徐々に調子を上げると、栗林俊輔監督(46)から本番での背番号1を託された。「やっと全部をぶつけられる。何が何でもやってやろうという気持ちになりました」。

夏の県大会では、6試合に登板。46イニングで計602球の熱投を見せた。優勝を決めた後、栗林監督から真っ先に握手を求められ「恩返しもできて、すごくうれしかったですね」と振り返った。疲労が抜けず、甲子園では振るわなかったが「甲子園が一番の思い出になった。充実した3年間になった」と話した。

静高で培った経験を大学でも生かす。「最初は自信を持てなかったが、コツコツと努力を続けて少しは持てるようになった。やればできるの精神を忘れないでいきたいです」。【河合萌彦】

◆松下静(まつした・じょう)2002年(平14)3月3日、掛川市生まれ。小2から大坂野球少年団で野球を始めた。大浜中では、エースで3年春に県16強。静岡高では、3年夏にエースとして臨み、静岡大会6試合に先発。優勝に貢献した。右投げ右打ち。171センチ、73キロ。血液型O。家族は両親と姉2人。