ソフトバンク高橋礼投手(24)が、来季はスパイクを軽量化し、サブマリン投法を進化させる。ミズノ社と来季からの用具のアドバイザー契約を結び、この日大阪市内で行われた「ミズノブランドアンバサダーズミーティング」に参加した。

大きく左足を出し、グッと沈み込む高橋礼にとって、この日のテーマはスパイクの軽量化だった。「今のスパイクは重くて動きが制限されるし引っかかる。ねじれに対する動きをつくるためですね」と狙いを明かした。投球フォームの中で、体をねじる際に、もっと自由に足を動かしたい。そのために、スパイクの両側面をメッシュにする。「基本はスエード生地で、側面をメッシュにします。横は(地面で)削れることもないので、耐久性もそんなに変わらない」。足のスペシャリスト周東もミズノ社製のメッシュスパイクを使用し、こちらは2カ月に1度交換するほど消耗が早いが、投手なら長持ちする。

歯もこれまではネジで留めるタイプだったが、埋め込み式で一体化したため、ここでも軽量化した。ミズノの担当者は「20グラムまではいかないが、片足で10グラムは軽くなる。だいぶ違う」と説明した。沈み込む時にまず着地するかかとの部分は通常よりも補強するなど強さも備える。「相当動きやすくなる。疲れも変わってくるし、イニングも伸びるかも」。12勝で新人王に輝いた今季は規定投球回ギリギリの143回だったが、軽量スパイクで来季はローテーションの柱として、さらに頼もしい存在となりそうだ。【石橋隆雄】