ソフトバンクは仕事始めの7日、20年のスローガン「S15(サァイコー!)」を発表した。ソフトバンク15周年に「さあ行こう」と「最高」をかけたもの。

ヤフオクドームでお披露目会見に臨んだ工藤公康監督(56)が「S」に込めた5つの意味も明かした。鷹が羽ばたくビジュアルにもこだわった作品。「さあ行こう」と「最高」も合わせた7つの「S」をシンボルに、一丸で3年ぶりのリーグV奪回と4年連続日本一を目指す。

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自然と気合が入るスローガンだった。「S15(サァイコー!)」。多くの候補の中から選んだという工藤監督が意図を明かした。「ソフトバンクが今年15周年であること、そしてこれから頑張っていこうという意味を込めました」。「さあ行こう」と「最高」の掛け合わせ。柳田が本塁打を放ってベンチ前で行う「サイコー」パフォーマンスにも似ている。「みんなで頑張っていくんだということです」と笑みを浮かべた。

「S」には5つの意味を込めた。まずは「ソフトバンク」の頭文字。そして「スペシャル」な野球を目指し、走塁、盗塁など足を使う攻撃で「スピード」を追求する。さらにリーグ優勝奪回から4年連続日本一を狙うチームの「ストロング」。特に若い選手に大事にして欲しい「スピリッツ」の意味も込めた。指揮官は「Sについてはいろんな意味でとってもらいたい。私も日々勉強していって、勝つことを考えていかないといけない」と力を込めた。

ビジュアルにもこだわった。「S15」の「1」は鷹(ホークス)が上を向き、翼を羽ばたかせている。「ビジュアルに翼を入れてほしいというリクエストはしました。若い鷹が必死の覚悟で巣立ちをして、飛び立っている姿を表していると思う」と胸を張った。

昨年12月の日本一旅行後、米国に渡って工藤監督自身も勉強を重ねた。「メジャー監督経験の2人ほど会って、いろんな話をした。学ぶことも多かった」。予定外の食事会も開催され、野球談議を交わし合った。「大事なのはチームをひとつにして、同じ方向に向かわないといけない。2月キャンプへしっかり準備していきます」。口元を引き締めたその表情は、新スローガン“サァ、イコー!”そのものだった。【浦田由紀夫】