藤川ばりの「火の玉ストレート」を目指す。日本ハム吉田輝星投手(18)が8日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で自主トレを公開した。

開幕を見据えた右腕は、昨季と同様に直球をテーマに挙げた。浮き上がるような伸びのある直球を持つ阪神・藤川の動画を参考に、持ち味の真っすぐ強化を狙う。

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今年も直球勝負に揺るぎはない。2年目を迎えた吉田輝のテーマは、最大の武器である真っすぐの威力強化だ。年末年始に友人が見せてくれた動画から1つのヒントを得た。「直球は藤川球児さんのものを見て参考にしました。目標にしているというか、すごく伸びている真っすぐなので、ああいうのが投げられれば楽だと思う」と、阪神・藤川の速球を理想とする。

藤川と言えば、代名詞「火の玉ストレート」で知られ、打者はわかっていても打てない直球と言われている。「指の使い方とか、細かいところはいっぱいあるけど、そこはどんどん修行していきたい」。直球の握りの際、人さし指と中指をわずかに開く吉田輝に対し、藤川は2本の指をくっつけて握る。そういう違いに気がついている様子。プロ入り後の自身最速は149キロだが、さらに球威とキレが増すことで、打者をねじ伏せることができるのではと考える。

2月のキャンプイン前に、3度ほどブルペンでの投球練習を行う予定。「直球を立ち投げなどの投球ででかして(仕上げて)いきたい。早いうちに球数を投げ込んで直球をでかしたい(仕上げたい)」と、秋田の方言で意気込む。

年末年始を過ごした故郷から7日に鎌ケ谷の寮へと戻った。この日は新入団選手による合同自主トレの初日でもあり、1年前の自分と重ね合わせた。「懐かしいですね。(地元では)家に帰っても家族がいてにぎやかだったけど(寮では)1人部屋なので。去年の入寮日の事を思い出しました」。

報道陣を前に公開した自主トレではランニング、キャッチボールなどを行った。体重も2キロほど増し、86キロ程度へと変化したことも明かした。「今シーズンは開幕も早いので、急ぎめで準備しないといけない。キャンプに良い状態で入れるように」。まずは2月のキャンプを見据えギアを上げていく。【山崎純一】