静岡県内の女子小中学生を対象とした野球教室「ガールズベースボールクリニック」が18日、袋井市のエコパスタジアムで行われた。

一般社団法人アザレアスポーツクラブが主催し、同代表理事・清宮克幸氏(52=日本ラグビー協会副会長)のほか、指導者としてプロ野球・巨人前監督の高橋由伸氏(44)、エイジェック女子硬式野球部の吉田えり監督(28)、川端友紀(30)らが出席。参加した83人の選手たちと汗を流した。

県内の女子野球は、高校生以上がプレーする環境が整っておらず、引退か他競技へ転向するケースが目立つ。この日、サポート役で参加した静岡大の島田朱諒(あかり)さん(1年)は、磐田南高時代に野球部に所属。男子とともに3年間プレーしたが公式戦には出場できず、大学で準硬式野球を始めた。「男子と一緒にやるのは大変だった。今日のイベントで、こんなに女子選手がいるんだと世間に知ってもらい、野球が男だけのスポーツじゃないと感じてほしい」と願った。

イベント終了後、清宮氏は「(子どもたちの)すごいパワーを感じた。今後、このエネルギーを支えていきたい」と力を込めた。高橋氏も「野球は楽しいと感じてくれた子がいて、すごくうれしい。今後も続けていってほしい」と笑顔を見せた。【河合萌彦】