探求心が大台到達への糧になる。ヤクルト五十嵐亮太投手がブルペンで試行錯誤を繰り返した。

「弓のイメージかな。角度とボールの強さをどうつけるか。自分に合った体重移動を探していた」と1球1球を確認するように投げ込んだ。プレートの位置を一、三塁側ともに試し、フォームは体幹を軸にした縦回転を強く意識。高津監督からもリリース時に「『パーン!』じゃなくて『グゥアッ!』というイメージ」とアドバイスが飛んだ。

現役23年目を迎えた。通算登板数は日本で822試合、日米通算では905試合。現役では最多で、歴代トップ岩瀬(中日)の1002試合も視界に捉える。指揮官は「あの年齢になっても欲の塊。もっと野球がうまくなりたい、もっと強いボールを投げたいと。昔、一緒にやった仲間。最高のシーズンにしてほしい」。中継ぎ陣を支えるベテランは衰えを知らない。