今季の日本ハム中田翔内野手(30)は「レベチ」だ。25日、史上最高ボディへの手応えを語った。オフの自主トレで瞬発力を高めるトレーニングを行い、今キャンプで成果を実感。フリー打撃では7割のスイングで昨季以上の飛距離が出たことで自信を深めた。心身とも充実のキャンプを過ごした前主将は気分よく、名護キャンプを打ち上げた。

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軽く振っても打球は飛んでいく。キャンプを無事に完走した中田は、自信たっぷりに語った。

中田 打撃の状態は、ここ4、5年で一番いいんじゃないかな。昔みたいに、バカみたいにバットを振らなくても打球が勝手に飛んでいってくれる。去年のキャンプ初日と今年の初日を比べて、モノが違うというか、レベチというかね。

レベチとは「レベルが違う」を略したギャル流行語。ごつい体でひげを蓄えた30歳が、思わずティーンの間で使用される言葉を使うほど、自主トレの成果を実感した25日間だった。

オフは瞬発的な出力を出せるようなトレーニングを実行。今までとは違うアプローチで「メニューを大幅に変えたりしていたので、正直不安な部分もありましたけど、今はホッとしています」。打撃練習ではフルスイングを、ほぼしなかった。「7割くらいかな」というスイングでも「まあ、去年以上に飛んでいるんじゃないですか」と手応えしか残らなかった。

4番を大田に譲った19日の広島との練習試合では、実戦初アーチをマーク。試合後には「正直、なんだこのやろうという気持ちもある。悔しかった」と話していたが、本音は違った。

中田 ぶっちゃけ、どうでもいいんだけどね。任されたところでしっかりやるだけ。あの時は、ただのビッグマウスだよ。あ、リップサービスって言うのか。それで自分らも記事書いたやろ。感謝しろよ。

ニヤリと周囲を見回した後、開幕へ向けて「いい結果を残して、チームを優勝、日本一に導きたい」と熱い思いを吐露。豊かなコメント力も含めて、進化を予感させるレベチ中田。あとはオープン戦でしっかり仕上げていく。【木下大輔】