高卒3年目の日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が、初めて開幕を1軍で迎える可能性が出てきた。

26日、千葉・鎌ケ谷で自主練習。昨年10月に右肘を手術し、ここまでの実戦は打撃での限定出場だったが、3月中旬に守備で実戦復帰できる見通しが立った。栗山英樹監督(58)はスローイングができることを1軍昇格の基準にしており、滑り込みでの「開幕1軍」が見えてきた。

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ずっと目指してきた場所へ1歩近づいた。右肘リハビリ中の清宮の、完全復活が目前に迫った。術後約4カ月が経過した25日に、定期検査で順調な回復が認められ、今後は本格的な守備練習が再開される予定。高橋広トレーナーは実戦復帰時期について「3月中旬あたりにはなるのかな」と見通しを明かした。

青写真通りに進めば、3年目で初めての開幕1軍入りも現実味を帯びてくる。栗山監督は「(実戦で)スローイングできることが条件」と、1軍へ呼ぶ基準を示してきた。春季キャンプ中は約40メートルのキャッチボールにとどまっていたが、ここからは実戦を想定した守備練習に切り替わる。清宮も「やっぱり打つだけじゃなくて、守って打ってというのが野球だと思う。早くしっかり守れて打てて普通にプレーできるようになれれば」と、守備での実戦復帰を見据えた。

開幕前に複数の2軍戦で守備に就き、最終的に一塁や左翼で問題なく出場できるようになれば、栗山監督が出した条件をクリアできる。休日だったこの日も、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で自主練習した清宮は「自分の中では(1軍に)呼ばれればいけるつもりでいます」と気持ちも高まっている。

バットはキャンプでもしっかり振り込むことができた。あとは守れることを1日でも早く証明するだけ。過去2年は故障で逃してきた開幕戦出場へ、地道なリハビリを続けてきた清宮に一筋の光が差してきた。