ロッテに入団した鳥谷敬内野手(38=阪神)が17日、2軍練習試合・巨人戦(ロッテ浦和)で移籍デビュー戦に臨み、ロッテ初安打&好守で健在をアピールした。試合後は「一番はグラウンドに立って守備であったり打つことであったり、その場所に立っている喜びを感じながら試合をしていました」と力を込めた。

「3番遊撃」で先発。1回裏の1打席目は巨人戸郷の直球に押されて三邪飛に倒れたが、3回裏1死からの2打席目は戸郷の初球外角高め直球をライナーで左翼線へ。そのまま二塁を狙い、好返球の前にタッチアウトとなった。「基本的にはスライディングとかキャンプで出来ていない部分もある。試しながら多少は無理して行った感じにはなりましたけど」。5回2死ではフルカウントから見逃し三振に倒れた。

遊撃守備では3度のゴロを難なくさばいた。4回表の遊撃守備では先頭3番若林の三遊間への際どいゴロを流れるようにキャッチし、ジャンピングスローでアウトをもぎ取った。「ポジショニングであったり、自分の感覚で少しずつ動いたりしながらできた。そういう意味では一番長く守ったポジション。そこら辺の感覚を出しながらできた」。6回表の守備からベンチに退き、3打数1安打。「今までしっかり体を動かして、実戦でもできるんだと自分に言い聞かせながらやってきた。しっかり体を作った状態で来られた」と振り返った。

鳥谷は阪神16年目だった昨季、球団から“引退勧告”を受けたが、現役続行を選択。キャンプ不参加のまま自主トレを続け、3月にようやくロッテ入団が決まった。チーム合流日となった11日からわずか7日で早くも実戦に臨み、名球会選手の存在感を示した。