“ギャップもえ”で首脳陣のハートを射止める。日本ハム西村天裕投手(26)が、21日の練習試合・西武戦(メットライフ)で先発テストを受けることが18日、決まった。

札幌ドームでの練習後「僕は投げたがりなので、先発はうれしいです。テンポ良く抑えたい。楽しみたいですね」と気を引き締めた。3イニングの予定で、及第点なら次回も先発の機会が用意される。

NTT東日本から入団して3年目。公式戦では、中継ぎとして61試合に登板も、先発の経験はない。身長177センチ、体重90キロのどっしりとした体形は、厚沢ベンチ兼投手コーチいわく「見るからにリリーフ体形」だが「大きなカーブがあって、あんな顔しているけどピッチングがうまい」と、先発としての潜在能力を感じている。西村は「こんな顔ですけど…ギャップのある投球でアピールできるように頑張ります」と、やる気満々だ。

チームは慢性的な先発不足に苦しんでおり、昨季からショートスターターなど新戦術を導入。だが西村はあくまで、先発としての一本立ちを期待されている。キャンプ中の実戦で1度先発マウンドに上がる予定だったが、雨天中止に。開幕延期で生まれた猶予期間に、再びテストの機会を得た。同コーチは「1試合で100球投げられる若い投手がいないので、西村と河野には、そういう投手になって欲しい」。大きな転機を迎えた背番号35は、どんなピッチングを見せるのか。【中島宙恵】