おばぁちゃん、日本でも打ったぞ! メジャー通算282発を誇るオリックスの新助っ人アダム・ジョーンズ外野手(34)が来日初アーチを放った。

「WELCOME TO JAPAN! 真芯で捉えたので手の感触は全く感じなかった。(来日初本塁打は)新しいスタート。どんどん続けていきたい」

3点を追う5回無死、ロッテ二木の初球、外角高めの139キロ直球を捉えた。三塁側ベンチから響く「ジョンジー! 」の声とともに打球は伸び、バックスクリーン右に飛び込んだ。来日13打席目での1発。ゆっくりとダイヤモンドを一周すると、夜空を見上げて左肩をポンポンと2度たたいた。「母と祖母のことを想って。祖母は00年に亡くなったんですが…」。左肩には2人の名前をタトゥーで刻んでいる。海を渡っても祖母が恋しかった。常々「人生で最も大切な人の一人」と想う。そんな天国のおばあちゃんに異国の地での「第1号」を報告した。

ジョーンズが本塁打を放つまで、チームは無安打だった。「自分としては日本で最初のホームランで打点をスコアボードに刻めたことがよかった。たくさん本塁打を打って、何回も(祖母に報告を)できることを期待しています」。記念球は「手元に届きました。アメリカの自宅に、メジャーで打った(本塁打)のと一緒に飾りたいと思う」とAJコレクションにする。

ただ、チームは悔しいサヨナラ負け。「W(勝利)が付けばよかったけど…。こういう形で終わってしまったけど、いい試合だった」。大物助っ人が「勝利」へのマインドを植え付けていく。【真柴健】