中日アリエル・マルティネス捕手(24)が、球団史上初となる外国人捕手として8番捕手でスタメン出場した。

試合前の場内アナウンスでこの日の先発予定バッテリーが紹介され、先発梅津とともに名前がコールされた。4日の巨人戦では代打で途中出場し、球団史上20年ぶり2人目となる捕手デビューを果たしたばかり。6回1死一塁では吉川尚の盗塁を外国人捕手として球団史上初めてとなる盗塁阻止も決めていた。

前日の試合後与田監督は「盗塁阻止も非常に素晴らしいボールだった。投手に対してのジェスチャーも(いい)。どんどん経験をして、使っていけるメドが立つんじゃないか。心強い戦力だと思っている」と称賛。この日のスタメン出場について聞かれた指揮官は「それは明日(5日)の…ということで」と言葉を濁していた。

1日に育成から支配下登録され、アルモンテの故障で3日に1軍に初合流したラッキーボーイ。今季2軍で3試合2本塁打のパワーも持つ。強打をスタメンで披露できれば、竜の捕手争いに下克上が生じそうだ。

この日の2回2死走者なしでの第1打席では巨人サンチェスからプロ入り初安打となる右前打を放った。

◆アリエル・マルティネス 1996年5月28日、キューバ生まれ。コマンダンテ・マヌエル・ピティ・ファハルド体育大からキューバリーグ・マタンサスを経て18年3月に育成契約で中日入り。昨季は2軍で一塁手も兼ね52試合、2本塁打、21打点、打率2割5分7厘。昨年11月のプレミア12ではキューバ代表として招集された。ソフトバンク・グラシアルはマタンサスでチームメート。年俸1500万円(推定)。190センチ、95キロ。右投げ右打ち。

◆外国人選手が捕手で先発出場は91年6月12日ディアズ(ロッテ)以来、29年ぶり。セ・リーグでは77年4月27日ギャレット(広島)以来となり、2リーグ制後の中日では初めて。また、A・マルティネスはこの日猛打賞も記録。外国人選手が先発捕手で猛打賞は90年8月1日の前記ディアズ以来。

▽中日加藤通訳(2軍時代にA・マルティネスを担当) (初対面で)利発そうな子と感じた。捕手としてグラウンドで頻繁に使う日本語を教えた。彼からもスペイン語の『低く』『けん制』などの日本語を聞かれて、教えた。