日本ハムが逆転負けで、開幕カード以来の連勝を逃した。ロッテ5回戦(札幌ドーム)は1点を追う2回に横尾と渡辺のソロ本塁打で一時逆転も、3回以降は打線が沈黙。4回に再びリードを許すと、ひっくり返すことはできなかった。これで4カードぶりの勝ち越しは消滅。借金は再び今季ワーストタイの「6」となった。

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1発攻勢だけでは、打線の勢いは生まれなかった。1点を追う2回。今季初めて5番に抜てきにした横尾が左翼へ同点1号ソロ。さらに、7番に下げて3試合目の渡辺も一時勝ち越しの1号ソロで続いた。高まったベンチのムードは、この瞬間が最高潮。ショートスターターの加藤から村田に継投した4回に逆転されると、反撃できなかった。3回以降はわずか1安打に抑えられた。四球は3つ選んだが、3併殺も響いて二塁すら踏めなかった。

17日の12安打7得点から一転、爆発しきらなかった打線に栗山監督は「水ものではありますけど、何とかしないといけないもの」と振り返った。過密日程や各選手の日々のコンディションも見極めながら打線を組み続けているが、思うような結果が残っていない。打順は26試合消化で25パターン目。栗山監督は試合前に「必死になって、いろいろと手を替え品を替え、やるんだけど…」と話していたが、うまくかみ合わない。

辛抱の時期が、長引いている。開幕から2番打者は大田、王柏融、渡辺、中島、松本の5選手が起用され、打率は1割8分3厘。5番打者は渡辺、大田、清宮、ビヤヌエバ、王柏融、横尾と6選手で打率は2割8厘。各選手に特長があり、求められるものも違うが、現状は「ほとんどの選手が自分らしくできていない」と栗山監督。復調してきた1番西川と3番近藤、開幕から安定している4番中田と連動する2番と5番は攻撃の肝。大田やビヤヌエバらが本調子になるのを待つか、さらに別の手を打つのか。苦境を早く打破したい。【木下大輔】