日本ハムはロッテ12回戦(ZOZOマリン)に競り負け、5カードぶりに負け越しが決まった。

勝負をかけた守備シフトが、破られた。同点で迎えた8回裏2死二塁。絶対的なセットアッパーの宮西が、田村に左中間への大飛球を浴びた。前進守備を敷いていた中堅西川は一目散に俊足を飛ばしたが、無常にも打球は左中間グランドへポトリと落ちた。あと数十センチ、届かなかった。栗山監督は「状況的に、ああする(外野前進)しかない。ミヤ(宮西)が悪いわけではない」と振り返ったが、結果は非情だった。

試合前半は、プロ初スタメンで起用された1番和田の足に、かき回された。1、3、5回と先発バーヘイゲンが先頭の和田に安打を許し、二盗を決められて失点を許した。走者を背負った時の投球が課題のバーヘイゲンは「和田選手に3安打3盗塁を許し、その全てが失点につながってしまったことが反省点です」。栗山監督は「それも含めて野球だ」と多くは語らなかったが、相手の戦略にはまり、最後まで試合の主導権を握りきれなかった。

酷暑の中で戦った6試合を2勝4敗で終え、勝率5割で札幌ドームへ戻る。約1カ月ぶりのカード負け越しとなったが、開幕直後は湿っていた打線は上り調子。チーム打率は前カードまでの2割3分7厘から2割4分4厘まで上昇した。この日も2度、ビハインドをはね返した打線に栗山監督も「追いつきながら、よく粘った」とたたえた。18日からは2位楽天との6連戦。負けられない試合が続く。【木下大輔】