阪神打線が巨人菅野を攻略できず、今季6度目の完封負けを喫した。無敗街道を走る右腕の前に3安打で三塁を踏めず、今季対戦は3戦3敗。巨人と6・5ゲーム差に後退した。

矢野監督 ジャイアンツ11個かな、貯金が。そのうちのほとんどをとってくる投手なので…。もちろん、クライマックスシリーズはない。ウチはウチでやっていかないとダメだし、ジャイアンツを引きずり下ろさないと、どこのチームも優勝がない。

左腕高橋を送り出した一戦をモノにできなかった。もちろん、7回1失点力投の高橋を責めるには酷すぎる。指揮官は「野球って、打者がゼロだったら勝てない」と言った。

クリーンアップは無安打に抑え込まれた。先週まで火曜ゲームで打率6割6分7厘だった3番サンズは最終9回に四球を選んだが、2三振を含む3打数無安打。4番大山は4の0、5番ボーアは3の0。19日以降も打線の援護が勝利への最大の近道だけに、大山は4試合ノーヒット、ボーアは73打席連続ノーアーチであることは気がかりだ。

これで6カード連続でカード初戦に勝利がなく、なかなか浮上できない。

矢野監督 振り返っても、この負けは返ってこないので、前向くしかないし。明日(19日)の試合が大事になってくる。巨人が走っている以上、止めていかないとだめ。明日をなんとしても取りにいきます。

試合前。田淵氏への阪神球団の独自表彰にサプライズ登場した指揮官は、優勝で恩返しと聞かれ「そう。俺らの恩返しって、そういうことしかできない。そうすることでまた喜んでもらえる」と、Vへの思いをまた新たにしていた。19、20日と何としても連勝し、宿敵との差を1歩でも詰めたい。【松井周治】