扇の要が神宮に帰ってきた。上半身のコンディション不良から復帰したヤクルト中村悠平捕手(30)が、今季初出場で連敗を2で止めた。9回2死、守護神石山の150キロ直球でアルモンテを見逃し三振。チームメートとハイタッチをかわし「勝ててホッとしています」と笑顔を見せた。

練習からドキドキだった。開幕戦当日の練習で負傷し、長期離脱。2カ月遅れの“開幕”となった。今カードの1、2戦目は先発が試合を作れず連敗しており「とにかく長い回を」と高梨をリードした。

打撃でも5回1死一、二塁で左翼線への二塁打を放った。高津監督は「捕手らしく落ち着いて、いい指示も出していた。打つ方もいいつなぎができていた」と評価した。中村はリハビリ中も1軍の試合をテレビ観戦し、刺激を受けた。チームは3位に浮上し「昨年の悔しさがある。1人前になるよう、自覚を持ってやっていく」と力強く話した。