静岡学生野球秋季リーグ戦が、29日に開幕する。新型コロナウイルスの影響で中止となった春季リーグ戦の代替トーナメント(7月)で4強入りした常葉大浜松は、開幕週で静岡産大と対戦。エース左腕・清水幹太(4年)が、卒業後の社会人野球チーム入りを目指して闘志全開だ。アピールのためにも、大学最後のリーグ戦で結果を残す。

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常葉大浜松の清水は、昨秋以来2季ぶりのリーグ戦に気合が高まっている。「最多勝やベストナイン、最優秀投手賞。個人賞をすべてとりたいですね」。チームの大黒柱で、先月のトーナメント戦では、静岡産大との1回戦で完投勝利。準決勝では日大国際関係に逆転サヨナラ負け(3●4)したが、8回まで相手打線を2失点に抑えた。山本常義監督からも「清水で負けたらしょうがない」と大きな信頼を得ている。

最終学年となった今年、コロナ禍で春季リーグ戦が中止。「(社会人など)上を目指しているので、アピール機会を失って残念だった」と落胆した。その後、複数の社会人チームの練習に参加。体の大きな社会人選手のトレーニングメニューを実践し、球威が向上。投手として一回り成長した。

同学年に好投手が多く、昨秋リーグ戦で最優秀投手賞に輝いた日大国際関係・田辺憲虎(けんご)、同ベストナインの静岡産大・松本大輝らを強くライバル視する。「先発完投」を信条とし、「リーグ戦で最多イニング登板は当たり前にしたい」と鼻息を荒くした。

チームは、4年生の多くが代替トーナメントを最後に引退。3年生以下が中心となる。その中で清水は「後輩たちをしっかりと支え、リーグ優勝に貢献できるようにしたい」と、冷静に前を見据えていた。【河合萌彦】

◆清水幹太(しみず・かんた)1998年(平10)10月31日、甲府市生まれ。小3から野球を始め、甲府南中(山梨)から本格的に投手になった。甲府城西高では2年秋からエースとなり、同秋県4強入りに貢献。常葉大浜松では2年春にリーグ戦デビューし、3年秋からエース。左投げ左打ち。173センチ、80キロ。血液型O。家族は両親と妹、弟。