阪神近本光司外野手(25)がダメ押し弾を放った。

5-4の8回2死。フルカウントから5番手薮田の148キロ直球を捉え、右翼席へ3号ソロ。「自分の打てるタイミングできたので、しっかり振り抜けて良かった」。打線は先発大瀬良から3回までに5点を奪うも、4回以降はリリーフ陣の前に無得点。結果的に1点差でしのいだだけにこの1発は大きかった。

7月10日DeNA戦(甲子園)以来、43試合ぶりののアーチで、連続試合安打を8に伸ばした。開幕後の不調から次第に調子を上げ、8月はリーグトップの月間37安打、月間打率はリーグ2位の3割5分6厘と記録的なペースだ。「今日はちょっとズレているなと思っても、自分のやることをしっかりやって。8月は(フォームの部分で)大きいところは変えないでおこうと思っているので」。4打席無安打の後、自分を信じて5打席目に結果を出した。

矢野監督も「あの1点が向こうの攻める気持ちを止める1本にはなった」と評価した。8月は残り1試合。1安打以上で、球団歴代の月間安打数10傑にランクインする。絶好調のリードオフマンが、そのバットで8月最終戦を締めくくる。【奥田隼人】