ヤクルトがまさかの珍プレーで逆転負けを喫した。

1点勝ち越しに成功した後の7回裏だった。1死一、三塁から登板した3番手スコット・マクガフ投手(30)が、代打中谷を空振り三振に仕留めて2死一、三塁に。ここで一走の阪神陽川が二盗に成功したが、マクガフは一塁に陽川がいると思ったのか、2ボール1ストライクから無人の一塁にけん制球を投げた。

一塁坂口は不意を突かれ、球がファウルゾーンを転がる間に2者生還。ボークとけん制悪送球が記録された。高津監督は審判に説明を求め「あそこで坂口がもし捕っていたらボーク。それがそれて捕れなかったので、送球扱いになるので2人とも生還を認めますと。こちらも反省することがたくさんあったワンプレーだった。1つのミスがこれだけ大きな失点になる」と悔やんだ。

投手陣には今季初めてオープナーを採用。直近2試合で立ち上がりに失点していた高橋に代わって風張が2回を投げたが、初回に2失点。7回に敵失でどうにか勝ち越した直後の“悲劇”だった。「(高橋)奎二で勝負がつくまでとは思っていた。相手のエラーで点を取ってリードしたので、きりのいいイニングにスコット(マクガフ)でいって、勝ちパターンで逃げ切ろうと思ったんですけどね。難しいゲームになりましたね、今日は」。チームはこれで5カード連続の負け越しとなった。【鎌田良美】