DeNAアレックス・ラミレス監督(45)の「奇策」が完全に裏目となり、首位巨人との直接対決で3タテを喫した。

チームは4連敗で勝率5割に逆戻り。ゲーム差は今季最大の8・5に広がった。来日4年目の中継ぎパットンを初めて先発起用も、1回1/3を7安打9失点と大炎上。それでも「ボールが野手の間を抜けたりして崩された。仕方がない」と責めなかった。

ピープルズも含めた起用法が裏目に出た。前日2日に新助っ人を初めて中継ぎ起用。ロペス、オースティンの復帰時に抹消される可能性が高いとし「それまでいかにベストな状態で使えるか。アメリカで中4日でやっていたので、今日リリーフでも、そこから中3、4日で先発することも可能」とフル活用するプランだった。今永、平良を欠く13連戦の最中、安定感の出てきた右腕を先発回避させたが、結果は“敗戦処理”で2試合に連投しただけ。「オープナー」も今季経験のある武藤や伊勢でなく、長年勝ちパターンを務めてきたパットンの起用には疑問が残った。登板間隔の空いた山崎、三嶋も起用したが、緊張感の薄い場面での調整登板となった。

指揮官は「明日からまた準備して勝っていくだけ」と前を向いたが、厳しい台所事情の中、後味の悪い大敗となった。【鈴木正章】

▽DeNAパットン(13年米マイナーリーグ以来の先発も2回途中9失点)「リリーフと同じ感覚でブルペンから投球しましたが、思い通りにいかず全体的にボールが高く浮いてしまいました」