ロッテ石川歩投手(32)が7回2失点で6勝目を挙げ、首位ソフトバンクとの直接対決1戦目に大きく貢献した。

開幕から6登板連続で白星に恵まれずも、7月31日の初勝利以降はこれで6連勝になった。そのことには「どうでもいいです。打ってもらって勝ってるだけなので」と素っ気ないものの「久しぶりに納得できる投球ができたと思います」と好投自体は喜んだ。

カットボールの精度の高さに、魔球シンカーも戻ってきた。「最近シンカーを(うまく)使えていなかったので、それを使えたので投球の幅が広がった感じでした」。

言葉どおり、強力打線を淡々と仕留めていった。5回まではファウルが3球程度。芯をずらし、凡打を重ねた。6回、7回とソフトバンク打線が粘りを見せ始め、イニングで10球のファウル。それでも大事な中盤2イニングに失点を許さず、7回の逆転につなげた。「田村がうまくリードしてくれました」。相棒への感謝も忘れない。

井口監督は8回続投も視野に入れていたが、ハーマン、益田の勝ちパターンを投入した。指揮官は「ちょっと(石川本人が)限界ということだったので。石川らしかったです」と笑いながらも、エースの活躍に太鼓判。その石川は今後の完投について「もうちょっとレベルアップして。修行してきます」と次を見すえ、球場を後にした。【金子真仁】