2位阪神が首位巨人との4連戦初戦を取った。2回に大山悠輔内野手(25)が今季G戦初アーチとなる先制の14号ソロで、宿敵から29イニングぶり得点。この1発を口火にこの回2点を先取し、6回も3点を加えて逃げ切った。前回東京ドームで味わった同一3連戦零封負けの悔しさを甲子園でまず1つお返し。6・5差とし、この4連戦でのマジック点灯を阻止した。

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矢野燿大監督の一問一答

-厳しいゲーム。接戦をものにした

めちゃくちゃドキドキして、みんなが粘って粘ってやってたので、あとは応援するだけでした。

-打ちあぐねてきた戸郷に大山が見事な先制

そうですね。やっぱり先制できてリズムはできましたし、悠輔のホームランという形で。それで終わらずにもう1点いけたっていうのも大きかった。

-2点目は西勇のスクイズで

西は投げるだけじゃなくてバッティングもいいですし、本当に野球センスがすごくある。打つ方にも期待しています。

-中盤には糸井の二塁打から江越の盗塁、サンズの2ラン

うちの野球はこういう野球。(江越は)あの場面で勇気をもってスタート切るのもすごいこと。途中からいく選手のああいうプレーって大変なプレーなんですけど、本当に失敗を恐れずチャレンジしてくれて。それがサンズのホームランを呼び込めたかなと思います。

-サンズは勝負強い

走者を置くと集中力高めて。チームのために来てくれて頼もしいです。

-小幡にもタイムリー

ピッチャーも同級生で、宮崎で一緒に戦ったりしてるピッチャーだと思いますし。そういうところでは向かっていって積極的に2本打ってくれたっていうのはうれしいですね。

-西勇が好投

ほんと西らしくね、気合も入っていましたし。気持ちが入ると心が乱れるっていうのはありがちなんですけどね。気持ちが入りながらもちゃんとコントロールしながらね。西がまずリズムを作ってくれたのが、一番の勝因。

-スアレスをイニングまたぎで

こういうことも想定してスアレスには(肩を)つくってもらっていた。ジャイアンツを追いかける立場としてはこういうこともしていかないとダメかなと思って、思い切っていきました。

-4連戦初戦をとった

ゲーム差とか先のことを考えるとどうしても苦しくなるんですけど、ぼくらは1戦1戦目の前の試合をどう戦うか。明日からも1戦1戦を全員で戦っていきたいと思います。

-今日は特に選手から戦う姿勢が見えた。

みんなも分かってくれているし、巨人に負けてるのは分かっているし、巨人を追っかける立場っていうのも十二分に分かってくれている。もちろんその気持ちはすごく感じたし。さっきも言ったようにそれをまずつくってくれたのが西で。本当に気合も入ってテンポもよく抑えてくれたっていうのが先制につながったのでね。みんな気合入りながら、でもしっかり気持ちをコントロールしながら、やってくれたかな。

-小幡は同い年の戸郷相手に燃えている

宮崎で日本代表と宮崎代表が戦ったときに、戸郷が投げて竜平(小幡)が出ているはずなので。そういうところでは活躍で圧倒的に上にいかれている同級生に対して、負けられない気持ちもあるだろうし。それを結果で出すことは簡単ではない。打つことは良かったので、あそこ(7回)の先頭打者のエラーはね。あそこで捕れば西もリズム良くいけたイニングでこのゲーム(接戦)になっていない可能性もあるのでね。打てたことは、より前を向いてやっていけばいい。でもあそこで、しっかり守って小幡だな、と言われるところまでこれるようにしてほしいなと思います。

-西に託した

(8回は)岡本のところでも(継投が)頭にあったんだけど、西にいかしたい気持ちの方が上回っていた。そこまでの投球を見ていたら、代える理由もなかった。気持ちの中で任せよう、と。スアちゃん(スアレス)もイニングまたぎもね、あの流れの中でいってくれた。全員で頑張ってうちらしい野球ができた勝ちというのは大きいかなと思います。

-昨日(試合前に)スアレスを帰宅させた意味があった

まあまあ、結果的には…それはどうかは分からないけど、自分のやることをしっかり、大賀(江越)の盗塁も海(植田)の盗塁も。キャプテン(糸原)も帰ってきたしね。出るチャンスはなかったけど、健斗(糸原)も声を出してくれていたんでね。みんながみんなちゃんと役割を果たそうという気持ちを出してやってくれたかなというのが一番、手応えを感じています。

-小幡は高卒2年目で伝統の一戦のタイムリーは新庄以来

メディアの方がそういう数字好きなんで。何でも名前を残せるのは将来、いまはあまりピンと本人はこないやろうけど、それはそれでそういうのをまだまだ残していけるチャンスがあるというのはね。それを頭にありながらやることはまずないんでね。目の前のプレーをした結果ついてくるんで。それはごほうび、おまけの部分だと思います。