「ハマのプーさん」が存在感! DeNA宮崎敏郎内野手(31)が、決勝適時打を含む3安打4打点の活躍でチームを2連勝に導いた。同点の6回1死一、二塁、広島ケムナから中前に勝ち越し打をマーク。足の張りでスタメンを外れた途端にチームは3連敗し、3日の先発復帰後からチームは4試合連続の2桁安打と好調だ。

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宮崎は、中断中も集中を切らさなかった。台風10号接近による影響で雨脚が強まり、3点リードの3回表2死一塁で試合が中断。53分後に再開された。その後、先発京山が5回に逆転を許し、流れが相手に傾きかけた6回に、きっちりと役目を果たした。

ソトの犠飛で同点とし、なお1死一、二塁。3球目のスライダーをきっちりと中前へはじき返し、二走柴田が生還。勝ち越しの適時打に「負けられないので、何とか後ろにつないで、積極的にいこうという思いで打席に入りました。(打球が抜けた瞬間)『よしっ』という思いで走ってました」と笑顔を見せた。

随所に「らしさ」を見せた。1点リードの3回無死二塁では、先発遠藤の内角低め139キロを引っ張って左中間スタンド最前列に運ぶ11号2ラン。腕をたたんで体の回転で打つ宮崎らしい技ありの1発に「本当に入ると思わなかったので、入ってくれてよかったです」と振り返った。

開幕は6番で始まったが、5番、3番、2番と、さまざまな打順をこなしてきた。足の張りで8月30日ヤクルト戦(横浜)から3試合先発を外れたが、チームはその間に3連敗を喫するなど、宮崎の存在の大きさが浮き彫りとなった。スタメン復帰後は2勝1敗1分けとチームも上り調子だ。猛打賞で今季初の4打点に「乗っていけたらいいですね」。遠くに見える首位巨人の背中。追いかけるには宮崎のバットが欠かせない。【鈴木正章】

▽DeNA京山(今季初先発で5回5失点も今季初勝利) 勝負どころで甘くなってしまいました。先に得点を取ってもらい投げやすい環境を作っていただいたにもかかわらず、守り切ることができず申し訳ないです。

▽DeNA柴田(2回、適時二塁打) 打ったのはストレート。後ろにいいバッターが控えているので、つなぐ気持ちで打席に入りました。チャンスを作ってくれた前の打者に感謝です。

▽DeNA佐野(7回に2点適時二塁打) チャンスだったので必死に食らいついていきました。投手陣を援護できよかったです。