西武のドラフト1位右腕・宮川哲投手がプロ初勝利をたぐり寄せた。

1点を追う7回。先頭に二塁打を浴びる立ち上がりも、後続を断ち切り無失点で切り抜けた。直後の攻撃で逆転に成功し、37試合目にして初白星が舞い込んだ。「いいところで投げさせてもらっているので、その経験は大きい。初勝利は素直にうれしい」と満面の笑みを見せた。

2月の春季キャンプでは1軍スタートで、右太もも痛のため出遅れたが6月の開幕に間に合った。24歳の新人は「元々日本史が好きなんです。歴史上の人物の生き方がいい」と武士のように闘争心をかき立て、物おじしない度胸を持つ。8月中旬のオリックス戦では、奈良の実家から両親を京セラドームに招待。目の前で勇姿を披露した孝行息子は「(ウイニングボールは)両親に渡したい。これからも自分の役割を果たせるようにやるだけです」と気持ちを高ぶらせた。