史上初? のプロ野球現役奥さま解説が実現した。楽天浅村栄斗内野手(29)の夫人でタレントの淡輪ゆき(27)が8日、BS放送のBS12で日本ハム対楽天19回戦(札幌ドーム)副音声のゲスト解説を行った。

楽天ファンで宮城県出身の俳優・黒羽麻璃央(27)とともに実況ブースに入り、冒頭の自己紹介では「去年の12月、浅村と結婚しました」とあいさつ。「おそらく、史上初ですかね? プロ野球選手の妻が解説するのは。1ファンとして楽しんでやらせていただきます」と元西武リポーターらしく、野球談議や仙台グルメなどで盛り上がった。

今季は自転車通いでホーム戦をほぼスタンド観戦し、ビジター戦も自宅のテレビで欠かさず視聴。浅村の打席では自然と声のトーンが上がった。実況アナウンサーは「手を合わせて祈っています」と現場の緊迫? する様子を伝え、第1打席の中飛には「これちょっと打ち上げちゃったかな~」とタメ息。3回1死二塁の先制機に空振り三振に倒れると、「アーッ!」と脱力した。

それでも4回、妻の祈りが愛の一打を呼び込んだ。この回先制し2-0としてなお2死満塁。浅村が3度目の打席に立つと「ちょっと飲み物を買ってきます」と逃げたくなる心境を吐露したが、初球を打って中前に2点タイムリーを運ぶと小声で「やったぁ~」。実況は「ガッツポーズしています」と歓喜の姿をほほ笑ましく報告し、淡輪は「何とか息をしております」と重圧から解放され、冗舌になっていた。続けて「浅村のヒットは私の酸素です」の名言は瞬く間に、ツイッターのハッシュタグでトレンド入りした。

今季の打撃内容について夫人評は「ずっと打つときと、ピタッと止まるときがある。心臓に悪い打ち方」。チームもプレーオフ争いの正念場にあり「今日はとにかく勝ってもらわないと。だから彼には打っていただかないと」と、思わず丁寧語になって声援を送り続けた。

チームは連敗を脱し、浅村は5打数1安打2打点で貢献。淡輪も「2打点は素晴らしい。ありがとうございますと伝えます。今日は本当に楽しかったです」と上機嫌だった。最後はダブル解説した黒羽と勝利の合言葉「わしほー」を叫んだ。