3位楽天は11安打の猛攻で西武に8-2で快勝し、負ければ4位転落の危機を乗り越えた。「1番遊撃」で先発出場した小深田大翔内野手(25)が、適時打を含む4打数2安打1打点の活躍。先発した同期入団で1学年上の滝中瞭太投手(25)のプロ初勝利に大きく貢献した。

先輩のために、躍動した。初回、中前打で出塁。続く鈴木大地内野手の左中間適時二塁打の間に50メートル5秒9の快足を飛ばし、先制のホームを踏んだ。5回に左越え適時二塁打で追加点を奪った。守備では9回無死一塁。三遊間への打球に横っ跳び。惜しくも届かなかったが、ユニホームが泥だらけになるほどのプレーで気迫を見せた。「(滝中は)同期の先輩なので、勝ってくれたら僕もうれしい。援護したい気持ちが強かったです」。同じ社会人卒のルーキー。2人とも寮生活を送り、1軍の晴れ舞台で苦楽をともにしている。「滝中さんの部屋はすごい整理整頓されている。見習いたいです」と慕っている。

ルーキーながら、ここまで89試合に出場。7月中旬から出場機会を増やし、主に遊撃手でのスタメン起用が続いている。打率2割7分3厘、20打点、チームトップの14盗塁をマークしている。18年の田中和基外野手(26)以来の新人王にも期待がかかる。「新人の時にしか獲得できないタイトル。取りたい気持ちは強いです」。シーズンも残り23試合。チームの勝利に貢献しながら、新人王のタイトルを目指す。【佐藤究】