七十七銀行(仙台市)は6-2でトヨタ自動車東日本(岩手・金ケ崎町)を振り切り、3年連続の本大会出場に望みをつないだ。初回無死一塁で大卒ルーキーの2番DH長嶋亮磨外野手(22=神奈川工科大)が社会人公式戦初となる先制2ラン本塁打を放ち、勝利を呼び込んだ。

初球だった。走者を一塁に置いても、バントのサインはなし。内角高めの直球をフルスイングすると「ストレートが多いと思っていたので狙っていた。上がり過ぎたかなと思ったけれど感触はよかった」(長嶋)と振り返る。小河義英監督(42)は「勝負強くて長打力もある。バントさせるつもりはなかった。2点以上の価値があった」と評価した。

昨夏、神奈川大学連盟選抜としてオランダで開催された国際大会に出場。打率5割4分2厘と大当たりし、チームは準優勝。同選抜のコーチで元西武の岸川雄二氏(47=神奈川大監督)に「右膝の内側にも目をつけろ」と助言され、「より引き付けて押し切るイメージ」のポイントを見つけて広角打ちを習得。長嶋は「本塁打は狙いませんよ。狙ったらダメになる。とにかく塁に出てつなぎたい」と、視線の先は東京ドームだ。【佐々木雄高】