ソフトバンクが27日、3年ぶり19度目のリーグ優勝を果たした。

リーグVに貢献した若鷹コンビが特別対談した。育成出身で3年目の周東佑京内野手(24)と6年目の栗原陵矢捕手(24)。周東はシーズン後半から1番に定着し、盗塁王へまい進中。初めて主力に定着した栗原は本職以外の内外野で活躍し、チーム2番目の打点を稼ぐ。1学年違いの2人が野球からプライベートまで、オンラインで語り合った。【取材・構成=山本大地】

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-今季を振り返って

栗原 ここまで自分ができるとは思っていませんでした。あらためて、優勝争いの中でいろんな経験させてもらえました。

周東 スタメンでここまで出られると思っていなかったので、1年間戦う苦しさとか、優勝争いをする中でもいい経験ができました。

-同世代で試合に出ていて良かったことは

栗原 試合中にいろんな話をしやすいですし、試合が終わってからも、なんでも気軽に話せる先輩なので。自分の中では楽だなと思いました。

周東 いろいろ話せるので、クリが一緒に試合に出ていれば気持ちも楽になっていたなと思います。

-プライベートでの関係は

周東 いつも遠征先に行くときとか、クリがタクシーで迎えに来てくれます。一緒にお昼ご飯食べて行ってます。

栗原 人畜無害ですし、しゃべりやすいです。

周東 一緒にいて楽ですね。同じ野手ですし。

-野球以外の話もする

周東 結構しますよ。でも何の話してるかな。ネットフリックスであれが面白いから今度見てみろよ、とか。そんな話じゃない?

栗原 そうですね。たわいもないというか、覚えてないような話ですね。

周東 普通の大学生とかがしゃべってるような話をしていますね。

-あえて嫌なところ、直してほしいところは

周東 クリはまじで時間にルーズなんですよ。

栗原 佑京さんは何を言っているか分からないときがあるので、はっきりしゃべってほしいです。しゃべるスピードが速いんですよ。

-お互いのすごいところは

栗原 言うまでもなく、足。というか、三盗行ったり、ちょっとはじいたら次の塁に行ったり。隙を狙う瞬発力がすごいなと思います。打率もいいですしね。

周東 バッティングもそうですが、野球に対する向き合い方がすごいな、と一番感じますね。打てなかったら「どうしてだろう」とか、みんな考えるとは思うんですけど、考えてすぐ練習でやったりする姿も見ていましたので。

-苦しい時期もあった

栗原 山あり谷ありというか、いいときも悪いときもありました。ぼく自身そういう経験が初めてだった。どうしようかああしようか考えながらやっていた。乗り越えたというか、やるしかない立場なので。必死に練習してやっただけですね。佑京さんはありました?

周東 あんまりないですね(笑い)。自分がどんどんどんどん考えていただけなので。自分で考えてしまってダメになって、というのが多かったです。いかに気持ちを切り替えていくのが大事かというのが分かりました。

-CS、日本シリーズに向けて

栗原 ここまできたので、後は楽しんでやるだけというか、思い切ってやるだけというか。結果はもちろん大事ですけど、結果を求める中で、伸び伸びしながらやれたらなと思います。

周東 シーズン中と同じように目の前の1戦1戦をしっかりやっていくということだけですかね。あと日本シリーズにはいい思い出がないので、出たらやり返してやろうと思っています。

◆栗原陵矢(くりはら・りょうや)1996年(平8)7月4日、福井県生まれ。春江工では2年春にセンバツ出場。3年時は高校日本代表で主将を務めた。14年ドラフト2位でソフトバンク入団。3年目の17年6月13日巨人戦で1軍デビュー。今季はロッテとの開幕戦でサヨナラ打を放つと、自己最多出場とレギュラーに定着。今季推定年俸1000万円。179センチ、75キロ。右投げ左打ち。

◆周東佑京(しゅうとう・うきょう)1996年(平8)2月10日、群馬県生まれ。東農大二-東農大北海道オホーツクから17年育成ドラフト2位でソフトバンク入団。18年ウエスタン・リーグ盗塁王。19年3月に支配下選手登録。同年は代走を中心に25盗塁。プレミア12日本代表に抜てきされ、大会最多の4盗塁。今季推定年俸2000万円。179センチ、66キロ。右投げ左打ち。