「超俊足」を武器に注目され、26日のドラフト会議でも指名される可能性のある独協大の並木秀尊外野手(4年=市川口)が美技でチームを救った。

1点リードの4回2死一塁、ライナー性の打球が右中間へ。やや左中間寄りに守っていた中堅の並木は20メートル近く快足を飛ばしてダイビングキャッチ。抜けていれば長打、同点というピンチを救った。

「打った瞬間は『捕れるかな』って感じだった。走り始めたら『捕れるな』って確信した。(ダイビングキャッチは)めったにないです」と笑顔を見せた。

8回にも足で魅了した。無死一塁の一塁走者。やや左中間寄りの中前打で悠々と三塁へ到達した。普通の当たりだっただけに、スタンドからも驚きの声が漏れた。

昨秋、日本代表候補合宿で参考記録ながら50メートル5秒32をマーク。「サニブラウンに勝った男」として名高い中大・五十幡亮汰外野手(4年=佐野日大)を上回って注目された。

独協大からNPB入りとなれば同校の歴史で初めて。周囲からの期待も高まっているが「まだ実感はないし、緊張もない。どんな結果になろうと待つだけです」と地に足がついていた。

「富士急ハイランド」が好きという並木。人気ジェットコースターの「ええじゃないか」が1番のお気に入りだ。時速180キロで世界一の加速を誇る「ド・ドドンパ」も好きなアトラクションの1つ。「乗ったときのスピード感はすごいですよね。それくらいになれるように…」と笑った。超速を武器にする「ドドンパ並木」がプロの舞台を駆け回る。