5年ぶりの「親子V」だ。ソフトバンク2軍が29日、2年連続13度目のウエスタン・リーグ優勝を飾った。マジック1で迎えた敵地オセアンBSでのオリックス戦に9-4で勝利。小川一夫2軍監督(66)は「目標は優勝ではないが、順調に来ている証し」と選手育成に手応えをにじませた。

象徴は3月に支配下登録された7番リチャード内野手(21)だった。2回1死一、二塁。オリックス前のスライダーを「先っぽでも入る感覚があった」と左翼へ運んだ。先制3ランで主導権を握ると、8-3の8回2死から再び左翼へソロ本塁打。リーグトップの12本塁打44打点に「打撃コーチから『タイトルを絶対に取れ』と言われている。意識しています」と笑った。

「肘タッチ」で2連覇を喜び、11月7日には楽天とのファーム日本選手権(ひなたサンマリンスタジアム宮崎)に臨む。「今日も本塁打を狙った」と言うリチャードの言葉に、強さが凝縮されていた。【松本航】