ソフトバンク工藤公康監督(57)が総力態勢で「短期決戦」に挑む。6日、チームとともに千葉から空路で福岡に移動。14日からのクライマックスシリーズ(CS)、さらに最終目標である4年連続日本一がかかる日本シリーズに向けて「2軍のなかでも1軍に呼んでみたい選手はいる。ファーム選手権が終わった後にも考えたい」と現状の1軍メンバー以外にも選択肢を広げる意向を口にした。

7日には2軍がファーム日本一をかけて楽天と対戦する。投手陣では勝利数、防御率でトップの大竹、野手陣では本塁打トップのリチャード、盗塁トップの佐藤、打率トップの三森と好成績の選手は多い。また投手では津森、二保、加治屋、高橋純、川原、野手でも上林、高田ら実績のある選手もいる。今季、工藤監督は打線で相性、コンディション、データなどを駆使し、日替わりオーダーを組んでリーグ戦を制した。工藤監督の常識にとらわれない「打順破壊」は短期決戦でも強力な武器になる。

9日の西武とのシーズン最終戦(ペイペイドーム)は調整の要素が強くなり、その後には14日のCS開幕までに実戦練習も予定している。「呼んでみたい選手を紅白戦などで使ってみたい」。現状でもレベルの高い1軍選手は多いが、さらなる戦力アップのため「秘密兵器」発掘で短期決戦に備える。【浦田由紀夫】