西武から7位指名を受けた大阪桐蔭・仲三河優太外野手(18)が6日、大阪・大東市内の同校で潮崎哲也編成グループディレクター(51)、後藤光貴担当スカウト(46)から指名あいさつを受けた。

もとは投手だったが2年時には4番を担い、打者として芽を出した。3年時から本格的に野手に専念。高校通算11発をマークした左の強打者が、「TOIN」から新たなホームランバッターの誕生を誓った。

色紙には「先輩と本塁打争い」と書き留めた。「パリーグは強打者の先輩がいるので、ホームラン争いを先輩たちと競っていけたら」と共演が目標だ。数々の同校OBが、球界を代表する打者として名を連ねる。過去6度、本塁打王のタイトルを獲得した「おかわり君」こと西武中村に、今季リーグ1位(6日現在)32発の楽天浅村に、同2位31発の日本ハム中田。大阪桐蔭出身のパワーヒッター、その系譜を引き継ぐ仲三河もポテンシャルは高い。潮崎哲也編成グループディレクターは「本当ならもっと高い評価でも良いんじゃないかというくらい。体も大きいですし、バットコントロールもあって大きいのも打てる。クリーンナップを打つくらいになって欲しい」。180センチ94キロの恵まれた体格のスラッガーには、OBで球団の顔でもある中村、森らと肩を並べる将来性もあると太鼓判を押した。

高校最後の1年はコロナ禍とケガの影響で、公式戦は春夏合わせて甲子園交流試合での1打席のみに終わった。「長打力を高く評価してもらいました。投手をしていたことで、走り込みで尻周りが鍛えられたし、配球とか投手心理を感じながら出来ていると思います。這い上がるというか悔しさを持ってきた1年。この悔しさを持って来年から活躍できたら」。名前に含まれる「三河」ならぬ、長打力、技術力、洞察力の3つの力を武器に、リーグの華になる。

◆仲三河優太(なかみがわ・ゆうた)2002年(平14)10月22日、栃木県栃木市生まれ。大平東小2年から大平東クラブ(軟式)で野球を始める。大平中では小山ボーイズで投手として春、夏全国準優勝。180センチ、94キロ。50メートル6秒5、遠投100メートル。右投げ左打ち。