日本野球機構(NPB)は21日から開幕するプロ野球の日本シリーズで、全試合でDH制を採用すると19日、発表した。

セ・リーグ本拠地での試合を含めて、全試合での採用は、阪神が西武を下した1985年(昭60)以来35年ぶり。86年はDH制なしで行われ、87年以降は、パ・リーグの本拠地での試合のみ採用されていた。

ソフトバンク球団から18日夕方に提案があり、19日に12球団の臨時実行委員会が行われ、全会一致で承認された。井原事務局長によると、ソフトバンクは「通常のシーズンとは疲労度が違う」として投手の故障リスク低減などを提案理由として挙げた。巨人は「球団としての有利不利ではなく、コロナ禍でソフトバンク球団の提案は理解できる」と賛成したという。

今季は交流戦が中止となり、パ・リーグの投手は打席に立つ機会がなかった。全戦DH制となると、打撃、走塁時の故障リスクを減らすことができる。

全試合でのDH採用は、今年に限られた提案となる。「コロナ特例2020」が適用された。