9年ぶりの日本一奪取へ、最善の環境を提供する。巨人原辰徳監督(62)が、今オフの自主トレのために、東京ドームを開放するプランを示した。「場所は提供、用意してあげるというね。うまく自主トレができるような、東京ドームなんかはウエート施設も何でもあるから、そういうことも球団にお願いしないといけないかなと」と説明した。

例年のオフは、海外を含めて選手たちが各地に散らばりキャンプ、シーズンに向け準備を進める。だが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大により、制限も多い。昨年は、菅野組がハワイで自主トレを行ったが、海外からの帰国者は自主的に14日間の待機が求められる。原監督も「海外は今年はいないんじゃないかな」と言うように、例年開放しているジャイアンツ球場には多くの選手が集まることが予想される。チームは3軍制を敷く大所帯。練習場所の確保が必須となるだけに、東京ドームが使用できれば選手にとっては大きなプラスとなる。

原監督はすでに、来春キャンプでは、宮崎のサンマリン宮崎とひむかスタジアム、沖縄の沖縄セルラー那覇、川崎市のジャイアンツ球場の4球場を併用するプランを掲げている。例年1月末に宮崎で行う1軍の合同自主トレは中止する方針。若手からベテランまでそれぞれが、来年3月26日の開幕に向けてベストコンディションをつくるためのバックアップは惜しまない。コロナ禍による異例のシーズンを戦い抜いた経験をもとに、最善を模索しながら21年の戦いに備える。

 

◆昨季の巨人の主な自主トレ

・坂本組(坂本、北村、湯浅、増田陸)=沖縄・那覇

・菅野組(菅野、宮国、中川、鍬原、直江)=ハワイ

・今村組(今村、高橋、横川)=神奈川・茅ケ崎

・中島=米ロサンゼルス

・大竹=静岡・伊東

・炭谷=千葉・館山

・丸、岡本ら=ジャイアンツ球場

・小林=大阪・日本生命

・大城=京都・NTT西日本

・田口=広島

・戸郷=沖縄・那覇(ブルージェイズ山口と)