ロッテ松永昂大投手(32)が3日、国内FA権の申請書類を球団に提出した。代表取材に応じ「権利を得たということで、他チームの評価を聞きたいのが一番です」と話した。実績豊富なサイドスロー左腕は、FA戦線でも気になる存在になりうる。13年の入団1年目から昨季まで7年連続で40試合以上に登板し、ブルペンを支えた。一方、今季は左肘の状態が万全でなく1軍登板は5試合のみ。他球団の編成担当が例年より評価しづらい中での、FA権行使となる。

コロナ禍の試合数減で、出場登録日数が例年の1・3倍で換算されたため、今季中の権利取得に至る結果になった。松永は「それも運命か何かかなという感じです」と独特の言い回しで表現する。「残留するにしても移籍をすることになったとしても、FAをすることで新しい経験ができると思う」。沢村も含め、球団は宣言残留OKの方針を示している。

▽こんなFA宣言も

◆04年鈴木健(ヤクルト→残留)残留した場合の提示を聞くも、単年契約でのダウン提示に不満を見せ、FA宣言。ところが「早くすっきりしたかった」と単年契約、500万円ダウンであっさり残留。

◆09年藤井秀悟(日本ハム→巨人)FA宣言も他球団からのオファーがなく、所属球団が決まらない状況も考えられたが、巨人が名乗りを上げて移籍が決定。FA移籍では異例の年俸減での入団に。

◆14年金城龍彦(DeNA→巨人)球団からコーチ就任を要請されるも、現役にこだわりFA宣言。獲得に動いたのが巨人だけで、巨人との1度目の交渉で入団を即断した。

◆15年木村昇吾(広島→西武)獲得に名乗りを上げる球団が現れなかったが、西武が入団テストの条件を付け、春キャンプにテスト生として参加。2月5日に入団が決まった。